ロングレッグス

『ロングレッグス』(Longlegs) は、2024年に公開されたアメリカ合衆国のホラースリラー映画。オズ・パーキンスが監督・脚本。2024年7月12日にネオンによって米国で公開された。全世界で1億250万ドルの興行収入を上げ、ネオンの国内最高興行収入映画となり、その年の独立系映画としては最高興行収入を記録した。

1990年代を舞台に、オレゴン州で複数の家族を殺害したオカルト的な連続殺人犯を追跡するFBI捜査官の物語。

ストーリー

1974年のオレゴン州で、ポラロイドカメラを持った少女が謎の声を追って、青白い化粧をした奇妙な男に遭遇した。

20年後、超能力と呼べるような鋭い勘があるFBI捜査官リー・ハーカーは、上司のウィリアム・カーターからオレゴン州で起きた連続拡大自殺事件を任される。それぞれの事件では、父親が家族を殺し自殺を図り、悪魔的な暗号が書かれた”ロングレッグス”という署名の手紙を残していた。その手紙の筆跡は家族の誰のものでもなかった。リーは、それぞれの事件の家族には、14日に生まれた9歳の娘がいたこと、殺人事件は、すべてその誕生日の前後6日以内に起こったこと、殺人事件はカレンダー上で1つの日付が欠けているオカルトの三角形のシンボルを形成していることを発見する。

リーが母親のルスと電話で話していたある夜、ロングレッグスからの暗号が書かれた誕生日カードを机の上で見つける。そのカードには、”暗号の出所を明かすと母親が殺されるだろう”との警告が書かれていた。

手がかりを追うリーとウィリアムは、被害者家族のひとつのキャメラ一家が、かつて住んでいた牧場の納屋を訪れ、その2階で娘のキャリー・アンを象った人形（頭の内部に高エネルギーの金属球が入っている）を見つける。その後、ロングレッグスの事件の唯一の生存者で、精神病院に入院しているキャリー・アン・キャメラを訪れ、以前リーを名乗った人物が面会したことのある事実を知り、ウィリアムはリーがロングレッグスと関係があるのではないかと疑う。

ルスが、リーの9歳の誕生日の前日に不審者がリーに近づいてきたと警察に届け出ていたことを知ったウィリアムは、リーに直接ルスと話をするよう勧める。実家のルスを訪ねたリーは、幼少期の持ち物の中に青白い顔の男が写ったポラロイド写真を見つけ、幼いリーが遭遇した男がロングレッグスであることが明らかになる。リーはその写真をFBIに提出し、ロングレッグスは逮捕される。行方不明の日付がその日であることを知ったリーは、ロングレッグスには共犯者がいて、共犯者が再び殺人を犯すのではないかと恐れる。

逮捕後の尋問室で、ロングレッグスは「階下の男」に仕えているとリーに主張し、母親のルスの関与をほのめかしてから机に顔面を自ら叩きつけ自殺する。その直後、リーは、唯一の生存者だったキャリー・アンが精神病院から飛び降り自殺したことを知らされる。

リーは実家までFBI捜査官ブロウニングの車で連れて行かれるが、ブロウニングがルスにショットガンで撃ち殺される場面を目撃する。ルスはその後、幼い頃のリーに似た人形をショットガンで撃ち、人形の頭の中の金属球が破壊される。リーは意識を失う。

リーはルスが幼少期からロングレッグスの共犯者だったことを知る。当時、ロングレッグスはルスにリーの死か？自分の命令に従うか？どちらかを選ばせ、ルスは彼に従う事で、リーが助かる道を選んだ。ロングレッグスは、それ以来ハーカー家の地下室に住み込み、悪魔の人形を作り、ルスは教会のシスターに扮して各家庭に届け、人形に宿らせた悪魔の魔術で家長たちに一家惨殺をさせた。リーの人形はロングレッグスの記憶を遮断し、悪魔の魔術で彼女に影響を与えた。

リーは地下室で目を覚まし、電話に出ると、悪魔の声がウィリアムの娘ルビーの9歳の誕生日パーティーがその日に予定されていることを告げる。リーはカーター一家を救おうと急ぐ。彼らの死はロングレッグスの悪魔のアルゴリズムを完成させることになる。リーはすでにルスが人形を届け、一家は悪魔の魔術に取り憑かれていることを知る。ウィリアムが妻のアンをキッチンで殺した後、リーはルビーを守るために彼を撃つ。ルスはダガーナイフでリーに襲い掛かるが、リーはルスの眉間を撃ち抜く。リーはルビーの人形に銃口を向けるが、トリガーを何度引いても弾が出ない。ルビーの人形を見つめながら、リーはルビーにこの場から離れようと言う。