カヌレ・ド・ボルドー (フランス語: cannelé de Bordeaux)は、フランスの洋菓子。略称は、カヌレ(フランス語: Canelé)。
概要
フランスのボルドー地方伝統の菓子。フランスのボルドー女子修道院で古くから作られていた菓子とする説がある。しかし、フランス革命で資料は焼失してしまったため、正確な歴史は分からなくなっている。
蜜蝋を入れることと、カヌレ型と呼ばれる小さな型で焼くことが特徴である。そもそもカヌレとは「溝のついた」という意味である。外側は黒めの焼き色が付いており硬く香ばしいが、内側はしっとりとして柔らかい食感を持つ。
ボルドーではワインの澱を取り除くコラージュ(清澄工程)で鶏卵の卵白を使用しており、大量の余った卵黄の利用法として考え出されたものという。現在、伝統的なカヌレを保存するための同業組合も作られ、ボルドーには600以上の製造業者がいる。
作り方
鍋で牛乳を沸騰させ、そこにラム酒、バター、砂糖、薄力粉、鶏卵、卵黄、バニラを加えたのち、生地を漉して半日寝かす。カヌレ型の内側に蜜蝋を塗り、休ませておいた生地を流し込み、オーブンで焼き上げる。蜜蝋の代わりに、バターを使用してもよい。
日本における受容
日本においては1990年代に第一次ブームが起こった。2020年から21年にかけて人気が再び上がり、2022年には第二次ブームが起こった。第一次ブームの際は伝統的なカヌレが多かったのに対し、第二次ブームでは中にクリームを入れるといったアレンジ商品が多数登場した。
脚注
出典
参考文献
- 猫井登『お菓子の由来物語』幻冬舎、2008年9月。ISBN 978-4779003165。
- 河田勝彦『伝統(ベーシック)こそ新しい』朝日新聞出版、2009年11月。ISBN 978-4023304642。



